インフルエンザは怖い!
一般ではそういう認識が広まっています。
インフルエンザ自体は風邪のウィルスと同じです。
しかし、風邪の大ボスのようなもので、急に高熱がでたり倦怠感がひどかったり、
しんどいのは確かです。
だけど、インフルエンザの何が具体的に怖いのか?
それは、インフルエンザの合併症です。
合併症といえば有名なのはインフルエンザ脳症ですが、
それ意外にも合併症はあるのです。
どんな合併症があるのかチェックしてみましょう。
インフルエンザで子供の合併症って何があるの?
①インフルエンザ脳炎・脳症
【症状】
・急な発熱が続いて、呼びかけに反応がない、ぐったりとしてウトウト寝てばかりいる。
・意識障害が表れる。呼んでも返事をしない、少しくらいの痛みには反応しない。
・異常行動がある。
人を正しく認識できない・自分の手を噛む・幻覚が見える・ろれつがまわらない・怯える・恐怖感の訴え・急に怒り出す・泣き出す・大声で歌い出す
・けいれん(10~15分以上続く、何回も繰り返す、左右対称ではない)
②熱生けいれん
【症状】
発熱に伴って手足がつっぱり全身に痙攣をおこして意識を失う。
普通は十数秒から2~3分程度で治まります。
③中耳炎
【症状】
ぐずって機嫌が悪く泣いてばかりで、しきりに耳をいじったり耳を触られると嫌がります。
④気管支炎
【症状】
熱が続き、激しい咳が続く時は気管支炎の疑いがあります。
コンコンという乾いた咳から次第に痰が絡んだゴホンゴホンという湿った咳に変化します。
炎症がひどくなると気管支が狭くなるので呼吸困難の原因に。または肺炎を起こしたりします。
⑤肺炎
【症状】
何日間か高熱が続き、激しい咳が出て普段より呼吸が苦しそうなときは肺炎の疑いが有ります。
子どもがインフルエンザかな?と思ったらまずは医療機関へ行きましょう。
子どもは大人よりも体力がすくなく、抵抗力も弱いです。
インフルエンザの特徴的な主な症状は、
・38℃以上の高熱
・頭痛
・筋肉痛
・鼻水・喉の痛み・咳など
・急にこれらの症状が現れた時
です。高熱がでなくてもインフルエンザの場合もあります。回りで流行っているとすれば要注意です。
インフルエンザで子供の脳症の予防はどうすればいいの?
インフルエンザで最も重い合併症がインフルエンザ脳症です。
死亡率は約30%で後遺症も25%の子どもにみられます。
6歳以下の乳幼児が発症しやすいという特徴も有りますが、
それ以外の年齢がかからないというわけではありません。
インフルエンザ脳症は発熱から数時間~1日と神経症状が出るまでの期間が短いです。
痙攣・意識障害・異常行動が見られたらすぐに医療機関に掛かりましょう。
重症化防止の手段として有効とされているのはインフルエンザワクチンです。
1~6歳未満ではインフルエンザウィルスの阻止の効果は20%~30%と
言われていますが、それでも重症化防止には効果があると言われていますので、
ある程度大きくなって個人の免疫力が高くなるまでは、
ワクチンの接種で免疫を高めるのが安全です。
インフルエンザ子供の解熱剤は注意が必要です!
自己判断での解熱剤の投与は危険です!
病気の熱は免疫力を高めたり、風邪のウイルスを増殖しにくくしたりする効果もたくさんありますので、一律に下げる必要はありません。
熱が高くても、お子さんが自分で水分をとれたり
ぐったりしていないなら、無理やり熱を下げる必要はありません。
しかし高い熱や、長引く熱の時、そして高熱でぐったりしている場合は
解熱剤を使っても大丈夫です。
※ここで注意!※
お子さんに市販の成人用のかぜ薬や解熱剤など絶対に飲ませないで下さい!
大人用の解熱剤にはロキソニンやアスピリン等が含まれています。
じつは現在大人でしか使わない解熱剤を使用した子どもが、
インフルエンザ脳症の発生が高いことが判明しました。
日本の小児科でアセトアミノフェン以外が
解熱剤として出されることはまずありません。
・カロナール
・アルピニー座薬
・アンヒバ座薬
などは、全てアセトアミノフェンという同一成分であり、安全に使えることがわかっています。
なのでインフルエンザで高熱だと心配だとは思いますが
慌てて、市販薬など使うことはせず、小児科で医師の支持にしたがって
解熱剤は使用しましょう。
まとめ
インフルエンザの合併症は脳症意外にも中耳炎や気管支炎、
熱生痙攣や肺炎などが有ります。
しかし脳症はごくごく稀な合併症です。
正しい知識をみにつけ、いたずらに心配し過ぎないようにしましょう。
まずはインフルエンザに掛からないように
①ワクチン予防接種
②体調を整える(規則正しい生活とバランスのとれた栄養)
③こまめな手洗いとうがい
④流行期には出来るだけ人ごみを避ける
⑤人混みはマスクの着用
などで予防することが大切です(´∀`)